私たちのすぐそばにある「河川」は、豊かな自然の恵みをもたらす一方で、ひとたび牙をむけば、日常を一瞬で奪う力を持っています。そんな自然と人との境界に立ち、社会と暮らしを守ってきたのが「河川構造物」です。堤防や護岸など、私たちの安全は、長い歴史の中で築かれてきた先人たちの知恵と技術の結晶に支えられています。
しかし今、日本は気候変動により自然災害が激甚化しており、新たな局面に直面しています。予測を超える水害、頻発する災害…。この時代に求められるのは、「今ある常識」にとらわれない発想と、それを形にできる技術力です。
私たち水工第2部は、「人・技術・信頼を第一に」、これまで培ってきた知識・経験に加え、最先端の技術を駆使しながら、河川構造物の設計をはじめ、下水道施設の設計、構造物の点検・調査・補修設計、 災害対応・減災に関する業務など、多岐にわたるフィールドで社会の安心・安全に貢献しています。
河川構造物の設計
~激流に秩序を与え、川との共存を創造するエンジニアの仕事~
洪水を防ぐ「治水」、生活や産業に欠かせない水を届ける「利水」など、川はさまざまな役割を担っています。その川の機能を安全かつ効率的に支えているのが「河川構造物」です。
私たちは、地形や水の流れ、気象データなどをもとに、機能性・安全性・環境への配慮をバランスよく考えながら、河川構造物を設計しています。
【対象とする主な河川構造物】
1.水門・樋門
2.堤防
3.護岸
4.魚道
5.機械設備(樋門・水門機械設備・排水機場ポンプ設備・ダム用ゲート設備)



下水道の設計
~水の道を描き、暮らしを守る~
汚れた水を適切に処理する。下水道は、都市の暮らしを支える“生命線”です。地形や災害リスクを読み解きながら、人と街に最適な水の流れを設計します。
構造物の点検・調査・補修設計
~再生を形づくる~
構造物が安全かつ確実に機能するためには、定期的な点検・調査と、状況に応じた適切な補修設計が欠かせません。
経年劣化や災害等により変化する構造物の状態を的確に把握し、補修・補強の計画・設計を行います。
災害対応・減災
~命を守る行動をデザインする~
地震、豪雨、土砂災害。自然災害を“ゼロ”にすることはできません。だからこそ、被害を最小限に抑える“戦略”が必要です。
災害が起こる前から「誰が、いつ、何をするか」を計画し、地域や行政と連携して実情に即したタイムラインや減災計画を策定し、災害対応力の向上に貢献します。